山の音 (岩波文庫) 価格: 693円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 川端康成の最高傑作の誉れ高い名著。戦後間もない頃の高級サラリーマン家庭のおはなしで、舅と嫁のややあぶない心の織りなす彩を描く。といっても、きわどいというには、あまりにもささやかで、淡い模様に過ぎないが。若年の頃果たせなかった異性への思いが老年になって、なお去来する。作品の中の人間関係や登場する女性従業員や息子の不倫相手など、どれもいささか低級で、昼のTVのメロドラマと大差無いのだが、そこは、練達の文体で、抑制された欲望をしずかに展開するため微塵もいやらしいところが無い。敗戦で行き場を失った日本人のこころが、目の前の最もプリミティヴな感情を切実に思う、その静かな風景が、懐かしくも美しい。練り上 |
ハイドン:アルミーダ 価格: 5,460円 レビュー評価:5.0 レビュー数:3 ジャケの表情が硬すぎます。なんと解説は電話帳みたいに厚いのだ、重いのだ。上智の入試問題みたいな英語超長文と格闘したが勝てず。 音楽は見事にハイドン。なんじゃそりゃ。豪快でテンポがよろしい。 一瞬貴族階級な自分にクエスチョン。そんなミスマッチという名の妄想時間をありがとう。 ハイドンは自然現象を音楽で再現する能力にすぐれ、私は生理現象を再現する能力に優れているのであった。 |
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